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No.9 水蒸気の性質②

建築

髙岡 秀樹

筆者 髙岡 秀樹

不動産キャリア10年

多くのお客様と関わった経験をもとに、建築士として25年以上の知識を活かしながら求められているもののヒアリング、掘り下げからお客様のニーズに合わせた柔軟なご提案を的確に行うことができます!
またコミュニケーション能力を活かし、様々な世代のお客様に対して寄り添ったご提案をいたします(^▽^)/

前回は自由でやんちゃな水蒸気くんの話をしました(^^♪


この子の性格を理解し、うまくコントロールしてあげることで
みんなが快適に暮らすことができるのです>^_^<

それでは今日もいってみましょう(^o^)丿

リビングなど、家族が集まる部屋を暖房していくとだんだんと相対湿度が下がっていきます。
なぜそうなるのかわからない方は以前のブログを読んでくださいね(^_-)-☆

その時、ただ暖房するだけじゃ乾燥してしまうから加湿をしよう(^_^)/
そう思って加湿器を動かします。

以前のブログで加湿して空気中の水蒸気量を増やせば温かく感じるという話をしましたが、
これからお伝えする知識を知らずにやってしまうと取り返しのつかないくらい
大変なことになるんです(ToT)/~~~
まさに悲劇のはじまり(‘Д’)

まず、暖房と加湿を続けていくとリビングの空気は温められているため、
より多くの水蒸気を持つことができます。
ガラス面などの表面温度が露点温度以下にならなければ結露しないことがわかっていますよね(*^^)v

じゃあ、暖房していない他の部屋はどうでしょう?
いつもの湿り空気線図で確認してみましょう(^o^)丿

室温が10℃で相対湿度が50%のリビングを25℃まで暖房してみます。
暖房するだけでは乾燥してしまうので、加湿をして相対湿度を同じ50%まで上げてみましょう(^_^)/

この時の加湿量は絶対湿度で確認します。


室温10℃で相対湿度50%の時の絶対湿度は約4グラム、この空気を25℃まで暖房して、
なおかつ相対湿度50%にしようとすると、絶対湿度は約10グラム必要です。

つまり、空気1㎏あたり10グラム−4グラム=6グラムの加湿が必要になります。
暖房していない他の部屋は室温が10℃、相対湿度が50%のままです。

ここで、均一になりたい水蒸気くんの性質を思い出してください(‘_’)

リビングで加湿して数が増えた水蒸気くんたちは
壁や扉の表面に空いた無数の小さい穴を簡単に通り抜けて、均一になろうとします。
さらに加湿をし続けていると家全体の水蒸気量が均一になり、
リビング以外の10℃の部屋も全て絶対湿度が10グラムになりますよね?

この状態を湿り空気線図で確認すると、室温10℃と絶対湿度が10グラムの交わる点は
相対湿度100%のラインを超えています( ゚Д゚)
つまりずっとリビング以外の10℃の部屋は結露している状態です(=゚ω゚)ノ

なんということでしょう((+_+))

暖房しない部屋や閉め切った押入れが湿っぽかったりカビっぽいのはこれが原因なんです。


このカビが表面に見えている分にはまだ被害がわかるから良いのですが、
見えない壁の中ではもっと大変なことが起こっています( ゚Д゚)

想像しただけで怖い(/ω\)
いまさらそんなこと言われてもって感じですよね(◞‸◟)

安心してください!!

ちゃんと対策方法はあるのです(^o^)丿

次回はこのやっかいな物理現象の対策をお伝えしますね。

お楽しみに(^_-)-☆

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